ミュージカルの本場とされるブロードウェイで、超ロングラン公演を記録して日本でも劇団四季が専用劇場を造って、全国のどこかで公演が続けられている人気ミュージカルのcat’sが実写映画として上映されたのは去年の年末。
歌姫テイラー・スウィフトも出演するということで期待大で、個人的には全く存じ上げませんが、バレエダンサーのフランチェスカ・ヘイワード(世界的に有名なバレリーナだそうですね)とか、英国でコメディアンとして活躍する他トニー賞やグラミー賞の司会も務めるジェームズ・コーデンなど、ハイレベルのキャストが多数出演している大作ミュージカル映画として、多くの国で拍手喝采で大ヒット間違いなしとされていましたが大コケしました。
妖艶な雌猫を演じるティラー・スウィフト (c) 2019 Universal Pictures. All Rights Reserved.
製作費が約100億円と見積もられていますが、興行収入が約65億円程度なので興行的に大赤字なのはもちろん、作品自体の評価も評論家からは酷評の嵐の上一般の観客からもCGの不具合を指摘されたりしましたが、予告編の時点でネコと合成された俳優が不気味など、監督の演出や特殊効果の出来栄えが低評価を受けていましたからコケるべくしてコケたという感じではあります。
ミュージカルの映画化というと、街中で唐突に歌いだしたりして観ている方が気恥ずかしい気持ちになることもありますが、俳優がみんなCGによって完全とは言いませんが、よりネコ化しているので映像を見た時点で現実感がないというように感じられるので、より映画に没頭できるような気がします。
アメリカでは予告編の公開後、ネコなのに胸が出ているというようなコメントもかなり投稿されていたようなのでミュージカルの舞台への思い入れが強い人にとっては映画にするならもっと細かいところに気を遣えよという意味合いもあっての批判の大きさのように思います。
最近は劇団四季の舞台を観ることがなく、俳優はあまりよく判らないのですが久野綾希子さんが初演でグリザベラを演じた頃に「cat’s」を観て感じた感動をこの映画でもう一度感じられるのか?というと、ちょっと微妙な感じだなとは思いましたが、実際にU-NEXTで観て、ありゃりゃという感じは否めません。
12月20日の「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」がアメリカと日本で同時公開になり「アナと雪の女王2」も上映されて人気シリーズの続編が二本も上映されたので時期は悪かったと思いますが、もしも他の時期に上映されたとしても、あの出来栄えではヒットは望めなかったでしょう。
自分自身も「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」を最優先にして「アナと雪の女王2」が二番目というように考えていたので結局は映画館では観ることなく動画サイトで配信されるのを待っていましたので半年以上遅れて観ることになりましたがどうなんでしょうね、ネコの不自然な表現などが気にならない人なら普通に見ることが出来るかも知れません。
お勧めはしませんが、U-NEXTの最新の配信作品として配信開始になりましたので、劇団四季のミュージカルの舞台を観たことがない人ならばあまり違和感を感じることなく観られるかも知れません。
公開日:2020年1月24日
上映時間:109分
製作国:アメリカ
監督・脚本:トム・フーパー
主演:ジェームズ・コーデン、ジュディ・デンチ
動画配信:無料トライアル実施中!<U-NEXT> 公開中
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