スカイハイ The Man From Hongkong

おすすめ★★★★

現在、映画・スカイハイで検索をかけるとディズニー作品のコメディ青春映画のDVDがヒットしますが、私がここで書こうとしているのは、45年前の1975年に公開された香港/オーストラリア合作映画のスカイハイです。

実際の原題は「The Man From Hongkong」で直訳すると「香港から来た男」ということになりますが、テーマ曲がスカイハイだったことで日本のタイトルは「スカイハイ」になりました。

プロレスラーのミル・マスカラスの日本での入場曲として選曲されたことからミル・マスカラスの歌だと思っている人や演奏している、JIGSAWはこの曲を演奏するために集められたグループだとデマを書いている人もいましたが全くの出鱈目です。(映画の内容とも直接はリンクしていない気はします)

 

超マイナーな映画(それでも1975年の興行収入ランキングではベスト50以内に入っていました)なので、テレビで放映されることも滅多になくDVDを買って見ていたら、いろいろな発見をする映画ではあるわけです。

残念ながらU-NEXTでは観られませんが、DVDは1,100円と大廉売です。

「キルビル」などで知られるクエンティン・タランティーノ監督の評価が高く、日本ではカンフー映画の亜流扱いになっていますが、海外では一部のマニアの間でブルース・リーと同じく、ジミー・ウォングに対する評価はかなり高い場合もあります。(ジャッキー・チェンとの共演もあります)

現在は77歳ですが、現在の香港映画ではワイヤーアクション主体の超人的な格闘シーンがメインの見せ場になっているのに対して、なかなか決着のつかないリアルに近い感じの格闘場面が主体になっているので、間延びした印象もないわけではありませんが、撮影技術の差や観客の視点の違いなどもあって、日本での公開時に面白い映画だと思ったように、DVDでも飽きることなく観ることが出来ました。

 

ブルース・リーと共演するということで、契約していたオーストラリア人俳優のジョージ・レーゼンビー(二代目ジェームズ・ボンド=但し一作のみ)を悪役にして、世界的にブームになりつつあったハンググライダーを小道具に使って、ブルース・リーとの繋がりでサモ・ハン・キンポーを麻薬の運び屋として出演させている。

レイモンド・チョウ(故人)のブルース・リー亡き後の香港映画界での生き残りをかけた映画になっていますが、もしもブルース・リーが存命であったなら、主役を演ずる企画だったのかも知れません。

 

映画を観て「スカイハイ」が好きになり演奏している JIGSAWのファンクラブはないのでしょうか?とレコード会社に問い合わせたら、ファンクラブの運営をしてくれるなら公認しますと返信が来て、勢いでファンクラブを立ち上げたものの当時はインターネットどころか海外ミュージシャンの情報源がほとんど何もない時代だったので、会長1人のファンクラブでした。中学生でしたし。

 

出演当時30歳半ばだった王羽(ワン・ユー=ジミー・ウォング)は、今年には77歳という年齢ですし、4年前にタイを旅行中に脳出血のために倒れて以後は、療養中ということで映画出演は2013年が最後です。

ジミー・ウォングはこの作品以上に、カルト的な人気を得ている「片腕カンフー対空飛ぶギロチン」という台湾映画でも、クエンティン・タランティーノの評価が高いので、この映画についてもいつかお話ししたいと思います。

ストーリーは単純でとてもわかりやすいです。

映画「スカイハイ」については、個人的にはとても好きな映画なんですが、存在としてはマイナーなので「★★★」というところです。

個人評価:★★★
公開日:1975年
上映時間:96分
製作国:香港、オーストラリア
監督:ブライアン・トレンチャード=スミス
主演:ジミー・ウォング

コメント

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