ファイナル・ドラゴン(U-NEXT)

おすすめ★★

ジャッキー・チェンが香港のスーパースターになる前、1977年に製作された香港映画で、監督はブルース・リーを主演にして撮った「ドラゴン危機一発」「ドラゴン怒りの鉄拳」で一稼ぎをしたロー・ウェイです。

ジャッキー・チェンが永遠に公開して欲しくなかったと言うほどの迷作なので一度見てみたいと思っていたら、契約しているU-NEXTで配信されているのを見つけたので、見てみました。

結論から言うと、時間に余裕があると言うか、暇を持て余して何もすることがなくても時間が惜しいレベルの作品でした。

作品紹介では、ジャッキー・チェン主演になっていますが、かなりヘッポコな悪役な設定になっています。(でも、コメディ映画ではありません。)映画の中でも忍者のような敵役が溶けたり、現実離れした描写がかなりあってなにかとゆるい内容で、どこまで真面目なのか意味不明な映画です。


本当の原題は「The Killer Meteors」です。

この作品と同じく、ロー・ウェイが監督した前作が大コケしたため、なんとかヒット作品を出したいロー・ウェイ(この頃、ジャッキー・チェンは映画製作会社としてのロー・ウェイプロダクションと専属契約していた)は香港と台湾で成功していたジミー・ウォングを招いて製作された映画のため正確には主演はジミー・ウォングということになります。

「奪命流星」という天下無敵とされる技を会得した、ジミー・ウォング演ずる梅星河に対し、ジャッキー・チェン演ずる花無病という男が妻に毒を盛られて毒殺されそうなので、妻のところに行って解毒剤を奪い、妻を殺して欲しいと頼み、四天王と呼ばれる男たちに守られた妻のところに行き、そして…。
というお話で、どんでん返しはありますが、ジャッキー・チェンは妙に弱いし「奪命流星」という必殺技に至っては、花火は人に向けてはいけませんよ!という感じの武器で、ショボすぎます。

この映画は撮影後、公開が見送られてジャッキー・チェンは、ロー・ウェイの契約が残っていたため他社にレンタルされ、そこで「蛇拳」「笑拳」「酔拳」のコメディアクションが大ヒット、ロー・ウェイプロに見切りを付けます。

そりゃ、ジャッキー・チェンが見切りをつけてゴールデン・ハーベストに移籍したのも、もっともだよなと納得させられる出来栄えでした。

ジミー・ウォングも、スカイハイ【The man from hongkong】の後に、この映画では、さぞかし脱力したことでしょう。

ジャッキー・チェンの恥ずかしい過去を見てみたいならお勧めします。

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