子供の頃、今は休刊というか、ほぼ廃刊になっている漫画雑誌の少年キングに「銀河鉄道999」が連載されていた当時、私は中学生でした。
主人公の星野鉄郎の母が、機械伯爵の人間狩りの獲物として射殺され、剥製にされてしまい、その復讐を遂げた上で、銀河鉄道999に乗って機械の体を無料でくれるというアンドロメダの星へと旅立つという物語に引き込まれました。
テレビアニメになった時、毎週楽しみに観ていましたが、高校生になった時に今度は映画化されることが発表され、最初に映画のチラシを見た時には漫画やテレビアニメとは全く姿の違う、カッコいい少年になっている星野鉄郎を見て
これは違うだろ?とは思ったものの映画を観て感動しました。
漫画では何冊もの単行本になっていた話、さらには映画公開時にはまだ漫画は結末まで進んでいなかったのですが、選び抜かれたエピソードが凝縮された上機械の体をくれる星の真実までを約2時間にまとめられているので、最後まで見逃す場面が無いように映画と真剣勝負をするように観た覚えがあります。
声優という表現が個人的には好きでないので、俳優と書かせていただきますが主人公の星野鉄郎をドラゴンボールシリーズの孫悟空などで知られるアニメ界のレジェンドである野沢雅子さん、メーテルを池田昌子さん、999の車掌さんは、故・肝付兼太さん、ガラスのクレアは、麻上洋子(現:一龍斎春水)さん他にも故・井上真樹夫さん、故・富山敬さん、故・藤田淑子さんなど、当時の日本のアニメーションで声の出演をしている主要な俳優さんが総出演している豪華キャスト、そして今は亡き、城達也さんがナレーターを担当しています。
テレビアニメでは機械伯爵との戦いは出発前の冒頭にありましたが、映画では地球ではなく謎の場所(クイーンエメラルダスだけが知っている)という設定になっているなど、いくつかの入れ替えはありますが、ストーリー自体に改変が行われていないところも気に入っています。
本編のラストシーンについては言及しませんが、エンドロールでのメーテルの旅立ちのシーンで流れる、城達也さんのナレーション、それに続くゴダイゴの「銀河鉄道999」の場面は何度見ても涙で霞んでしまいます。
一つの旅は終わり、また新しい旅立ちが始まる…さらば少年の日
今の映画の主題歌は、タイアップがほとんどでストーリーに沿った映画自体の内容に合わせた音楽はほとんど無いのが現状であるのに対して、この映画では少年「鉄郎」の旅立ちを歌にしているところが秀逸だと思っています。
公開日:1979月
上映時間:129分
製作国:日本
監督:りんたろう
星野鉄郎:野沢雅子/メーテル:池田昌子/クレア:麻上洋子/車掌:肝付兼太
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