2020年に韓国で公開され日本での公開は2021年3月21日ですから、まだ新作
扱いで、U-NEXTだと399円の有料配信です。
ホラー映画の「哭声／コクソン」で主役の巡査を演じていたクァク・ドウォン
が主演していて、宣伝では韓国の名優が登場するアクションコメディ―という
ことになっていますが、特筆するようなアクションシーンはなく、異国の地で
キャリーバッグも、パスポートも、お金も、電話も取られた割にはお金の面で
苦労することも無く、都合よく後輩に出会ったり、子供の頃から腐れ縁の友達
と何故か連絡が取れたりして、全く苦労することも無いのが不可思議な設定で
都合が良すぎるために違和感満載で映画に没入できません。
田舎の警察官ビョンスが多額の借金を返せないために家を競売にかけられると
いう銀行での話から始まり、警察署内では捜査予算の不正利用で問題視される
立場という金銭面でルーズなダメ警官が、家族からの要望に応じてフィリピン
に旅行に行くことになり、フィリピンの現地組織が計画する太平洋戦争の戦時
中に失われた山下財宝捜索のトラブルに巻き込まれ、韓国の警察官でしかない
ビョンスが、殺人事件の犯人に仕立て上げられながら犯罪組織を束ねる韓国人
の前科者を追い詰めて行くというお話なんですが…。
先に書いたようにお金も全て盗られたにも関わらず、タクシーに乗って移動も
出来るし、後輩はお金も時間も融通が利いて、拳銃まで調達してくれるという
ことで自分の国で借金大魔王の警察官が、フィリピンの犯罪組織を一人で捜査
するとか、あまりにもあり得なさ過ぎて面白くないです。
後輩が雇ったボディガード二人組がゲイ（フィリピンは本当に、LGBTの人が
多いのは現地に行けばわかります）という設定には納得性はありますが、それ
で笑いを取ろうというのは今の時流には乗っていないので、笑いの要素が少々
ズレている感があるのと、主演のクァク・ドウォンは泣くか、キレるかの二つ
以外に演技の引き出しがないのだろうか？と思うぐらいで「哭声／コクソン」
のイラっとした要素しかなくて、どうしてこの人が名優なんだろうと、失礼を
承知で思ってしまいました。
クォン・サンウのようにアクションシーンをこなせる人が、笑いも取るような
そんな俳優を起用するとか、悪役に強烈な個性を持たせるとか、なにか一押し
がなくて、ただ淡々と盛り上がりに欠けて時間を無駄にした気がします。
クァク・ドウォンの映画は、もう見ることは無いな。
【キャスト】
クァク・ドウォン ビョンス（警察官）
キム・デミョン マンチョル（フィリピンで観光ガイド）
キム・サンホ ヨンベ（ビョンスの旧友、山下財宝のありかを知る男）
公開日：2020年
上映時間：106分
製作国：韓国
監督：キム・ボンハン
動画配信：U-NEXT 今すぐ無料トライアル
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