アメリカの研究者の研究結果の内容ですが、夫婦の間で感情を押し殺している場合(不当な扱いに耐えている場合)には、その夫婦は早死にする傾向があり逆に怒りを表面に出して、適度に夫婦喧嘩をする夫婦は健康な老後を過ごすという趣旨の意見を発表しました。
夫婦の双方が、ストレスを溜め込んでも黙って耐えているタイプの人だったらそれぞれが精神的に追い詰められて、胃潰瘍になったり鬱状態になったりして暗く重苦しい雰囲気になってしまうでしょうから、免疫力も落ちて病気になりそりゃ、寿命も短くなるのも致し方なしという感じはあります。
でも、それは夫婦間に限ったことではなくて、親子の間や会社での上司と部下同僚との関係でも当てはまることで、生活に関わる部分で言えば近所付き合いや、学校とか幼稚園などのいわゆるママ友の関係にも当てはまりますね。
日本人の場合、感情的になることは子供っぽいことだという既成概念があって小さなことにこだわる人は精神的に未熟だと見られることが多いです。
精神的に未熟で何が悪いと開き直れる人は多分、精神的に追い詰められて悩みを抱え込むようなタイプではないんですが、周囲から物事に動じない人だとか落ち着きのある人だと言われることに満足するタイプの人は、感情を害されるような出来事があっても、表向きは平静を装い、言いたいことや思ったことをぐっと我慢してしまい、心の中では感情に流されない私は、誰が見ても立派な
人格者なんだろうなと自己満足してしまいがちです。
が、そのような耐えることに慣れてしまうと周囲からは、あの人は嫌なことがあっても顔に出さないから立派だとか、大人の余裕だと褒められてしまったりするものだから後戻りできないというか、感情を表に出すことが出来なくなり本当に辛いことがあっても抱え込んでしまうようになり、いわゆる真面目だと言われる人ほど精神を崩壊しやすいということになってしまいます。
文句を言わないとか、悩みがあっても抱え込んでしまうというのは、要するにその人を支配しやすい精神状態にしているわけで、日本人の美点とされている感情を表に出さないというのは、時の権力者とか男尊女卑思考を持った男性が逆らわない人、感情的にならない人をあえて作り出すことで、支配欲、征服欲を満足させるために考え出した方策であることを理解する必要があります。
自分の感情を押し殺して、周囲の人間が満足感を得ているなんて、そんなバカな話があって良いわけがなく、言いたいことを感じたままに話し合える関係を作る方がよほど健康的で自然体であるかを人と接する時には気を付ける必要があると思いますし、そういう関係こそが、双方がストレスなく付き合うことが出来る健康かつ健全な関係です。
夫婦間に限らず、もっと勇気を出して、言いたいことを言い合える関係を築くことが、人間関係でストレスを溜め込まないために必要なことです。
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