前回でお話しした「西遊記 ~はじまりのはじまり~」は、チャウ・シンチー監督作品なので、シリアスタッチな部分はほとんどない(とは言ってもラストの10分間ほどは胸の痛いお話になっていますが…)アクションコメディ―作品になっています。
こちらの中国・香港の合作版の西遊記の序章の映画はイップマンシリーズで、「香港映画界最強の男」と呼ばれている、ドニー・イェンが孫悟空を演じ歌手・俳優として知られるアーロン・クォックが牛魔王、「男たちの挽歌」で香港ノワールブームを起こしたチョウ・ユンファが玉帝を演ずるということで香港映画界の豪華スターが終結した映画になっています。
この「モンキーマジック 孫悟空誕生」はタイトルの通りに、孫悟空が花果山に生まれた経緯から、孫悟空が修行をして武術を習得し、魔界の牛魔王と結託して天界を徹底的に破壊して、玉帝を亡き者にしようとする暴挙までが描かれ500年後に三蔵法師と出会うまでのお話ですから、正確には「西遊記」の物語ではなく、旅立ちまでの前日譚ということになります。
続編は「西遊記 孫悟空vs白骨夫人」と「西遊記 女人国の戦い」と二作品がすでにU-NEXTで見放題になっています。
続編から三蔵法師とともに、沙悟浄、猪八戒と共に経典を授かるために天竺へ向かう御一行様となって、妖怪たちとの戦いになりますが、ドニー・イェンは最初の作品で孫悟空を演じた際に、長時間に渡る特殊メイクと体にピッタリと密着する特殊スーツの不快な着心地に音を上げて、次回作への出演はしないと宣言したため、続編からは牛魔王役だったアーロン・クォックが孫悟空として
出演しています。
監督も代わっているので、ドニー・イェンが演じた孫悟空の猿顔よりも、より人間に近いメイクになっていて、猿の毛皮風の特殊スーツも着ていないような感じに見えます。(アーロン・クォックの方が適役かな)
どちらの作品もハリウッド映画のレベルまでには達していませんが、日本映画の低予算のVFXとジャニーズ事務所やLDHのタレントの演技も出来ない主役を見せられるよりは余程、快適に映画を観ることが出来ます。
個人評価:★★★★
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