アメリカでヒットしましたが、不適切な性的描写があるということで15歳未満は鑑賞禁止になった「ソーセージ・パーティー」が、U-NEXTで観られます。
日本では単館上映だったのでヒット作品にはなりませんでしたが、公開当時に大ヒットしていた「君の名は。」を超える観客動員数を単館レベルで達成した隠れたヒット作品です。
あのエロくて悪態と大麻が友達のテディベア「TED」でも大人しいと感じるほどの罵詈雑言の台詞があるので、教育委員会みたいな石頭の大人たちは15歳ではなく18歳未満までは見せたくないんじゃないのかな?とも思いますが今の世の中は中学生でも、なんの規制もなくスマホが使えるわけですから、映画や出版物にアダルト規制があることすら無意味な気がします。
一部、15歳未満には意味がわからない用語もあるという意味では、R15にする妥当性はあるかも知れませんが、今の中学生だったら大体の世間知らずの大人よりもよく知っているかも知れませんね。
ソーセージという言葉を聞いて、性的なイメージと言えば、大体の大人が想像するようにソーセージは男性の股間にある物体を指しています。
そしてソーセージ・パーティーというのは、スラング(俗語)でソーセージを所有した人=男子ばかりが集まったパーティーのことを指しています。
映画の舞台はスーパーマーケット。
棚に整然と並べられて売られているソーセージなどの食材が主役で、食材たちは人間に選ばれて店の外に出ると、素晴らしい楽園が待っていると信じ込んでいるので、自分たちの末路(調理されて食べられること)を知らずに、人間に選ばれるように自己アピールに励み、その結果、人間に買われていきます。
ソーセージのフランクは、パンのブレンダと相思相愛の仲で、外に出られたらブレンダの体の中にフランクが入って一体化して結ばれ、ホットドッグになることを夢見ているという設定になっていて、まだ固い私の中に入る前にまずは先っぽだけ触れあいましょうということでパッケージから抜け出して手と手を触れ合うシーンもあったりして、真面目に見ていたらバカらしくなりますから
バカになって観ないと面白くありません。コメディなんですから。
台詞も「早くやりたい」とか「いい女の中に入りたい」とか、15歳以上ならば良いのか?みたいな感じですが、映像でソーセージとパンが性的関係を結んでいてもアダルトとは認定されないんでしょうね。
フランクとブレンダのパッケージと一緒に食材をカートに載せた女性客が他の客のカートにぶつかって商品たちは店内に投げ出され、瓶に入っていたジャムやキノコスープはその場で死んでしまいますが、フランクとブレンダ、そして女性客の股間に入りたがっていた、ビデ(膣内洗浄器)などが生き残りますがアクシデントでノズルが曲がってしまったビデはフランクとブレンダを逆恨み
して隙を見て殺すことを考えます。
なんて感じで、店内に残された食材たちの生き残りをかけた戦いが一つの見所になっているのですが、買われて店の外に出た食材たちが、人間に料理されて惨殺されていく中で生き残ったソーセージが、偶然人間の首を切り落とす逆襲を果たして店に戻ってくることで、外の世界では何が起きているかを理解した食材たちが人間に対して戦いを挑み、フランクとブレンダは、逆上するビデと
戦った挙句に、無事合体することができるでしょうか?という内容です。
人間たちに、バスソルト(アメリカで一時流行したドラッグ)で攻撃をすると食材たちに手足があって喋っている様子が見えるようになるという設定なのでラストの人間と食材の戦いも意外に面白くなっています。
下ネタ(女性の股間を大写しにして、あそこに入りたいなんて台詞の出る映画ですから、当然そういう見方になります)が前面に出たキワモノ映画のようでありながら、共同で監督をしているのが「きかんしゃトーマス」のグレッグ・ティアナンと「マダガスカル3」のコンラッド・ヴァーノンという、超一流の子供向けアニメの監督で、スタッフも一流でありながら、B級アニメを本気で
作っている辺りがアメリカの映画業界の凄さですね。
製作・公開は2016年ですが、古さは感じません。
個人評価:★★★★
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